フランス現地校の幼稚園生活、日本との違いとは?

フランス現地校の幼稚園生活、日本との違いとは?

子供を連れての海外移住となると、まず心配なのが学校選び。勉強が難しくなってからの移住よりは気が楽とはいえ、集団生活を始めたばかりの幼稚園児、これからの学校生活をスムーズに送るためにも楽しく通ってもらいたいですね。ここではフランスと日本との違いや園選びのポイントを見ていきたいと思います。

フランスの幼稚園システム

公立も私立も3歳から4歳の年少petite section(プティットセクション)、4歳から5歳の年中moyenne section(モワイヤンセクション)、5歳から6歳の年長grande section(グランドセクション)の3学年で、園児の数によっては早生まれの子を受け入れるtoute petite setion(トゥットプティットセクション)もあります。年少クラスに入るにはオムツが取れていることが条件です。

新学期は小中高等学校などと同じく9月から始まります。そして10月・11月前後の秋季休暇、クリスマス休暇、2月前後の冬季休暇、4月・5月前後の秋季休暇の各2週間の休暇(ヴァカンス)を挟み7月上旬に長い二ヶ月の夏季休暇に入るまでが1学年です。

日本ではあまり聞きませんが、幼稚園でも留年システムがあるのが特徴的で、個性や個々の能力を鑑み、まだ消化しきれていないのなら次に進ませるべきではないという教育姿勢が表れています。

フランス幼稚園の1日

とにかくフランスの幼稚園生活は、1日が長いことが特徴です。14時頃には帰宅する園の多い日本と異なり、年少さんでも8時45分頃から16時〜16時半頃まで授業があります。現在公立校では水曜日は午前中授業、私立校は休日の園が多いことから、私立校の方が一日の授業時間が若干長いようです。

園生活は各幼稚園によって異なりますが、休憩時間を挟みながら遊びを交えた学習を行います。同じ園内でも担任教師によって学習内容は大きく異なるので、どのような教育を受けることができるか、こればかりは運もあります。年少は色や数の学習、年中からは自分の名前をはじめアルファベットの読み書きが始ま流のが一般的です。

昼食は自宅に帰ってとる子もいれば、給食を食べる子もいます。ストライキの多いフランスですから、公立の場合はストライキで給食がない日にお弁当を持っていくこともあります。

年少と年中の前半はお昼寝を挟み、再び授業があり、親が迎えにいく夕方まで続きます。スクールバスのようなものはないので、親もしくはセキュリティー上事前に登録してある大人が迎えにいきます。これは登園時も同様です。

園の行事

子供の入園式や卒園式は、親にとっても忘れられないセレモニーですよね。ところが残念なことにフランスの学校や幼稚園にこういったセレモニーはありません。初日から普段通りに登園し、最終日も学期中に作った作品を抱えて帰るだけで、式はないのです。

運動会もありません。基本的にあるのは年度末の六月ごろに開催されるFête de l’ecoleと呼ばれる学校のお祭りで、家庭から持ち寄ったお菓子や保護者が担当するゲームのスタンドなどが並び、子供たちが踊ったり歌ったりと発表を行います。そのほか規模の大小に違いはありますが、クリスマス会が行われるところもあります。

また遠足で博物館などに出かけたり、プールに行ったり図書館に行ったりと園や学年によって様々です。

持ち物の違い

日本の入園準備といえば、親はなかなか大変ですよね。必要なものを揃えて指定通りに手作りし、全てに名前をつけ…。

その点フランスの幼稚園の持ち物はいたってシンプル。リュックサックに念のための着替えを入れたら完成です。もちろん全ての服などには名前を書くよう指示があり、園によっては上履きを履くところもあるようですが、ほとんどが土足のままですし、手作りの〇〇入れを作ることもほとんどありません。稀にそういった連絡があった時でも、スーパーの袋で代用して終わらせてしまう親子がいても問題ないのが、フランスらしいといえばらしいのですが。

また行事の時やストライキの時に必要なお弁当も日本とは大きく違います。お弁当大国日本の影響を受けてお弁当箱を持ってくる子も何人かはいますが、基本的には密閉容器に詰めたパスタサラダやアルミホイルに包んだバゲットサンド、スーパーで買ったサンドイッチにリンゴなどが主流です。そしてほぼ全員がポテトチップスを持参。炭水化物扱いでしょうか…。

私立校か、公立校か

そもそも学校を選ぶにあたって、私立校か公立校、という問題があります。親子ともに言葉が不慣れな場合は、日本人をはじめ外国人に慣れている幼稚園を選ぶ方がスムーズでしょう。駐在で赴任する場合など、前任者や同僚の子供たちが通っている幼稚園などであれば園側も心得ていますので手続きや日々の生活も比較的問題が少ないでしょう。

一概にはいえませんが、私立の方が教育内容もしっかりしているところが多く、先述のストライキに振り回されることもない点ではすぐれているでしょう。また公立は給食費以外は完全無料なのに対し、私立は月額2万円前後の授業料がかかりる為、経済的に余裕のある家庭の子供が多いと思います。ですがストイックな入学試験はない場合がほとんどなので、言葉が不安な外国人家庭でも選択肢に加えることができるでしょう。

反対に公立校には様々な人種、家庭の子供がいます。その価値観の違いからトラブルになることがないとは言い切れませんが、せっかくの外国暮らしなので多様な価値観や肌の色の子供たちと接して広い視野を身につけてほしい、と思えば公立を選ぶのもいいでしょう。

違い、それは優劣ではない

私は子供を日本で幼稚園に通わせたことはありませんが、話に聞くだけでも大きな違いを感じます。そしてシステムや園側の対応、保護者たちなど、日本人の私としては疑問に思うことや面食らうことも実際多くあります。

しかしいかなる時でも自己主張を忘れないフランス人を作っているのはフランスの教育であり、最初の集団生活と教育現場である幼稚園です。子供たちを見ていると、遊具の順番などもしっかり自己主張している子供が多く、もじもじしているといつまでたっても輪には入れませんし、ズルをしても皆しっかり指摘します。たくましくならねばやっていけないな、と感じます。

日本の子供たちに比べて活発な子も多いように感じますし、内気だった子が数年間のフランスの幼稚園生活ですっかり積極的になることもあるようです。いい思い出になる、楽しい幼稚園生活を送ってもらいたいですね。

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