帰国子女は日本史が苦手?先輩帰国子女が教える歴史がスッと頭に入る方法とは?

帰国子女は日本史が苦手?先輩帰国子女が教える歴史がスッと頭に入る方法とは?

帰国子女は、帰国後に日本の学校で勉強していくうえで、他の子どもにはない障壁に直面することがあります。一定の期間、外国の学校で外国のカリキュラムに沿って勉強していたために、その期間に日本のカリキュラムで学ぶ内容がすっぽりと抜け落ちており、そのために障壁が発生してしまうことがあるのです。

私の場合、それに特に該当したのが「歴史」でした。私はアメリカから帰国後に日本の中学に通いましたが、その時一番苦手だったのが社会科の歴史でした。

日本の子どもたちは、小学校の高学年の社会科で基礎的な歴史を学び、中学校ではそれをベースにさらに詳細な歴史を学んでいきます。しかし私は、その小学校で歴史を学ぶ期間にアメリカにいて現地校に通っており、日本の歴史を学ぶ機会はほぼ全くと言っていいほどありませんでした。毎週土曜日に通っていた日本人補習校でも、授業が行われていたのは国語と算数のみで、社会科の授業をやっている余裕はありませんでした(週1日だけなので当然ですね)。

そういうわけで、私は中学生になってから初めて、日本の歴史を本格的に学ぶことになったのです。他の子が小学校で学んできた歴史の基礎的知識もほとんどない状態でした。

歴史では人名、地名、法令、戦争名など、とにかく覚えなければならない事柄が多くあります。私は、最初はいくら覚えようとしてみてもテストになると忘れてしまい、成績もなかなか伸びず、かなり悩みました。やっと学習の成果が出てきたことを実感したのは中学2年生も後半になってからでした。最初の頃は飛鳥時代、奈良時代、平安時代など、非常に昔で、かつ私にとってなじみのない時代を学んでいたことも、覚えにくさに追い討ちをかけていたのかもしれません。

今回はそんな経験を生かし、かつての私のように歴史が苦手な人がどうすれば少しでも苦手意識を払拭できるか考えてみたいと思います。

関心のある歴史上の人物や出来事を見つけよう

学校で学ぶ主要な教科の中でも、社会科、特に歴史というのは、いかに暗記できるかが成績を左右する教科だと考えられています。確かに覚えなければならない事柄は非常に多いのですが、ただひたすら頭に詰め込んで丸暗記しよう、という勉強法は、個人的にはあまり功を奏さないのではないかと思います。

それはなぜかというと、そのような勉強法は機械的であり、面白みがないからです。しかも、そのようなただの丸暗記では、そうした歴史的出来事が生じた理由や背景を理解しないまま単に暗号のように知識を詰め込むだけなので、かえって記憶に残りにくいのです。

印象に残った出来事や面白く感じた出来事が強く記憶に残りやすいことは、皆さんも日常生活の中で経験していることでしょう。これを歴史の学習にも応用すると、記憶に残りやすい勉強法が自ずと見えてきます。

学校の歴史が苦手な人でも、大河ドラマや伝記、歴史小説など、歴史に関する作品に触れたことがある人は、その作品で取り上げられている人物や時代についてはかなり知っている人が多いのではないでしょうか。それは、そういった作品では、登場人物の感情や歴史的出来事が起こった背景などが分かりやすく伝えてあることが多く、また面白いと思えるため、記憶に残りやすいのです。

このように、歴史の学習を少しでも面白いものにする良い方法は、関心が持てる歴史上の人物や出来事を一人(一つ)でもよいので探してみることではないかと思います。

例えば、私が関心を持っている歴史上の人物の一人に「ジョン万次郎」という人がいます。彼は1827年に現在の高知県で生まれ、14歳の時、漁に出ていたところを嵐に遭い、無人島に漂着します。そこでアメリカの捕鯨船に救助され、船長とともにアメリカへ渡り、そこで教育を受けました。その後、当時鎖国体制にあった日本に何とか帰国を果たし、幕末には日米和親条約の締結に尽力したほか、アメリカでの経験を日本に伝え、坂本龍馬など幕末の志士たちにも多大な影響を与えました。まさに「幕末の帰国子女」であり、当時の日本や国際情勢を考えれば、彼のした努力や苦労は相当なものだったと思います。

万次郎のことを知ってから彼のことを調べていくうちに、次第に幕末から明治初期の主要な人物とのつながりや、その時代の状況なども見えるようになってきて、幕末という時代全般に関しての理解度が深まりました。そして、このようなやり方で覚えた人名や出来事の名称は、ただ闇雲に丸暗記するよりもずっと記憶に残りやすかったのです。大河ドラマなどで覚えたことが忘れにくいのと同じです。

このように、興味が持てる歴史上の人物や出来事があると、その人物や出来事を通して、関連する時代全般の知識が覚えやすくなるように思います。歴史が苦手な人は、そういった形でまず最も得意な時代を一つ作ると良いでしょう。幕末でも、戦国時代でも、平安時代でも、どれでも構いません。自分が最も得意とする時代を一つ作ったら、次はその次に関心のある時代についての学習に移れば良いと思います。学校の授業との兼ね合いの問題はあるでしょうが、特に高校受験を控える中学3年生にとっては、このやり方が最も効率のよい歴史の勉強法ではないでしょうか。

歴史が苦手な人は、覚えなければならない膨大な人名や出来事に圧倒され、どの時代も理解が中途半端になってしまっていることが多いと思われます。どれか一つの時代を確実におさえてから次に移ることで、自信にもつながりますし、記憶にもより残りやすくなるのではないかと思います。

外国の現地校での歴史学習を活かそう

帰国子女の中には、外国の現地校でその国の歴史を学んできた人もいることと思います。そのような人は、そこで培った勉強法を、せっかくですから日本の歴史の勉強でも使ってみましょう。

私もアメリカの現地校で歴史の授業を受けましたが、日本の歴史の授業と一番異なると思ったことは、アメリカの歴史の授業では知識を覚えさせるというよりも、「この人物が発したこの言葉はどういう意味だとあなたは思うか」とか、「この出来事について、あなたはどう考えるか」というように、自分の意見を表明することが多く求められたことです。他のクラスメートと比べ、英語力の面でもアメリカに関する基礎知識の面でも劣っていた私にとって、このような授業が大変に難しいものであったことは言うまでもありません。

ですが今思えば、このように歴史上の人物や出来事について自分なりに考えて意見を持つことも、日本の歴史教育のように知識を確実におさえることも、両方とも大切なことだと思います。

外国の現地校で歴史を学んできた人は、ぜひそこで得た経験を帰国後、日本の歴史学習でも活かしてみてください。日本史の理解をより深めることができるかもしれませんよ。

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