イギリス生活における、子供の日本語維持について

イギリス生活における、子供の日本語維持について

「日本語を忘れてしまう。」
「日本語が上達しない。」
「英語は大丈夫だけど日本語が…。」

イギリス滞在中に周囲のママたちからよく耳にした言葉です。
日本で生活していると、とても実感のわかない言葉ですよね。日本語なんて日本人なら自然に覚えていくもので、生活の中で“子どもに日本語を教える”という感覚はあまり出てこないのではないでしょうか。

実際私たちもそうでした。渡英してからでもしばらくはこういった言葉の意味が実感できませんでした。「日本語よりも英語に慣れさせることに力を入れなければ」という思いの方が強かったです。しかし、海外生活が長くなるにつれ、私たちも日本語の問題を切実に実感するようになったのです。

私たちは息子が3歳半で渡英しまし日本人_子供01た。幼稚園の年少に入園する直前の2月に渡英しています。やっと文章でおしゃべりできるようになっていて、お友達と言葉でコミュニケーションをとることに楽しみを感じている頃でした。そんな段階で、突然海外生活が始まり、耳から入るのも英語、目に飛び込んでくるのも英語という英語の世界に入ってしまうと、驚くほど日本語に触れる機会が無くなってしまいました。また、日本のように同年代のお友達が周りにいないので、聞くのは両親の日本語のみという環境になっていました。
頭ではどんどん言いたいことは増えてくるのに、うまく日本語がでてこなくてイライラしたり、子どもが話す日本語をあまり聞いていないので、大人が話すような口調になる傾向が出てきたりして、私たちも日本語の問題を感じるようになりました。

そんな状況の中で、現地で取り組んでいた日本語学習について紹介します。

イギリス_学校小学生以上なら、日本語補習校に通学できます。政府が開いている学校です。現地の学校に通う以外に、日本の教科書が支給され、週に1日、授業が行われます。小学生以下は入学できませんが、運動会や文化祭などの行事には参加させてもらえます。日本の学校気分を味わうことができました。

また、隣町のICBA国際児童文庫協会(http://kodomobunko.org.uk)という絵本の会に参加していました。月1回、街の公民館で開かれています。日本語の絵本と紙芝居が中心に、童謡を歌ったり、ひらがなを学んだり、季節のイベントで遊んだりしました。このグループはイギリス在住の日本の有志の方たちで作られていました。周りの赴任家族も日本帰国後のために、日本語を学習させたいという考えは同じですし、永住されている国際結婚の方々も親子で日本語でも意志疎通がしたい、英語と日本語両方使いこなせるようになってほしい、という思いから、日本語教育にとても熱心でした。
そこで知り合ったお友達と遊ばせたりして、月2~3回はできるだけ子どもの日本語に触れられるよう心がけました。
他には、日本の通信教育を月1回日本から転送してもらっていました。日本にいる頃から始めていたので、本人もなじみある絵や教材が届くのを心待ちにしていました。母にとっても日本の子どもたちがどんな勉強をしているかを知ることができ、日本の感覚を忘れないためにも大変重宝しました。

日本語_絵本013歳くらいで、ひらがなを書ける前で海外に渡った子は、アルファベットを始める前にひらがなを書くことを教えてあげるのがいいと言われています。吸収の度合いが全然違うそうです。ワークブックも使いましたが、お薦めなのは、いもとようこさんの“あいうえおのえほん”(*写真)です。大好きで暗記するほど読んでいました。

日本語_絵本02そして、家庭で心がけたことは、正しい日本語で話すこと、「ありがとう」「どういたしまして」といった受け答えをしっかりすること、絵本をたくさん読んであげることなどです。絵本や図鑑をいくつか持って行っておくと良いと思います。

一歩外に出ると英語の世界です。家庭の中では、無理に英語に慣れさせようとせず、日本語でホッとできる空間を作ってあげるのが大切だと思います。バイリンガルに育てたいと思っていても、その子の基本となるのは、母親が話す言語=母語です。大切に成長させてあげてください。

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