ベルリン私立学校で取り入れられている”モンテッソーリ”とは?

ベルリン私立学校で取り入れられている”モンテッソーリ”とは?

日本ほど私立学校の需要は多くはないベルリン。しかしベルリンでも子どもに少しでも良い教育を受けさせようと私立学校に通わせるご両親もいます。シュタイナー教育(ドイツでは“ヴァルドルフ教育”と言います)でも知られているシュタイナー校も私立学校の一部ですが、“モンテッソーリ教育”というのもベルリンでは有名な私立の学校の一つです。モンテッソーリ校、およびモンテッソーリ教育とはどのようなものなのでしょうか?

■モンテッソーリ教育とは?

 モンテッソーリ教育とは、20世紀初頭、イタリアのローマの精神病院で医師として勤務していたモンテッソーリ女史が始め、知的障害児へ「感覚教育」を施すことで知的水準を上げることに成功した教育法です。

「感覚教育」とは、簡単に言えば五感に基づく幼児教育のこと。子どもは3歳から6歳の間に五感が大きく発達することを発見したモンテッソーリ女史は、「知的教育」より先にこの「感覚教育」を施すことで、のちの「知的教育」をスムーズにする働きがあると考えます。モンテッソーリ学校で使われる用具も非常にユニークで、色や形が美しいもの、手触りや重さ、材質までにこだわり、子どもたちの五感を刺激し、豊かにしていくよう工夫されています。

モンテッソーリ学校では「感覚教育」を大切にしていますが、同じくらい重要だとされているのが子どもの「自発性」。大人たちは子どもに何かを教え込むのではなく、子どもの中にある好奇心を自発的に引き出すことができるよう、子どもたちに「整えられた環境」を提供するだけです。この整えられた環境とは、1.子どもが自由に教具を選べる環境、2.子どもの関心を引く教具、3.3歳の幅を持たせた異年齢混合クラス、4、子どもの自己形成をサポートする教師、のことを指します。この4つの状況を整えてあげることで、子どもたちが自由に行動できるようになるというわけです。

自由に行動することで子どもたちには自発の心が養われるとされ、自立した大人になることが期待されます。

■モンテッソーリ教育のメリットとデメリット

少し観念的な説明になってしまいましたが、実際にモンテッソーリ教育を受けることでどのようなメリットがあるのでしょうか?またご両親としては、デメリットの部分も気になるところですよね。
まずは、メリットから。

・一人一人の個性を十分に伸ばしてあげることができる
・自主性、自立性が早い段階で養われる
・年齢の違う子どもたちと接することで思いやりが育まれる
・知識を自分で身につけようと試みる

 どちらかと言えば、学業というよりは社会に出ていく上で必要なことを学ぶことができる印象があります。しかし、ドイツの教育は詰め込んで暗記するような勉強の方式よりも、公立校であってもこのモンテッソーリ教育やシュタイナー教育に近い印象があります。学力レベルの低下が叫ばれ始めてから長いドイツですが、「自分で考える」「自立すること」を早い段階から求められるドイツ人は社会に出た時、ドイツ以外の国に出た時に非常にたくましい振る舞いが出来ているように思います。

これは今後日本人が国際社会で活躍する上で、伸ばしていくべきポイントだと感じます。以前投稿した学力テストの結果が示すように、日本人の学力は決して低くはありません。しかしながら、国際競争に負けてしまうのは、学力以外の「自分で考える」ことがまだまだ脆弱だからなのではないかという気がします。

次にデメリットです。
・協調性が育たない
・室内遊びが多いので運動不足になる可能性も

「自立」や「個性」を重要視していることから、協調性が育たないと日本では考えられているようです。しかし、英語圏・ドイツ語圏の方の意見を参考にしてみると、「コミュニティの一部であると早い段階で認識できる」ことがメリットとして挙げる人が多いので、日本人との感覚と違いがあるのかもしれません。

■最後に

このように、モンテッソーリ学校は学業に特化した学校というよりも、後々子どもの核となる部分をつくる印象があります。長い目で見てみればこれは非常に重要なことで、社会人になった時に「自分で考えることができる」ということは大きな強みになります。
外国で働く場合、「自分で考えて働く」ということができないといくら能力が優秀であっても評価されにくい面も。中学生、高校生になると学業に力を入れていく必要がありますが、子どもが小さな小学生のうちはモンテッソーリ教育は非常に魅力的なのではないでしょうか。

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